チョコレートでアレルギーは起きる?症状と原因になりやすい原材料

チョコとアレルギー
目次

この記事の要約

チョコレートを食べたあと、口のまわりがかゆい、じんましんが出た。そんな経験があると、「チョコアレルギーかもしれない」と不安になると思います。

まず知っておいていただきたいのは、カカオそのものへのアレルギーは、比較的まれとされていることです。

チョコレートで症状が出た場合、カカオ以外の原材料が原因になっていることが多いと考えられています。

乳(牛乳)、ナッツ類(アーモンド、くるみ、ヘーゼルナッツなど)、落花生、大豆、小麦、卵。 チョコレート菓子には、こうした原材料がよく使われています。

また、製造ラインを共有していることによる微量の混入にも注意が必要です。

呼吸が苦しい、唇やのどが腫れる、意識がぼんやりするといった症状は、命に関わることがあります。すぐに救急車を呼んでください。

この記事では、原因になりやすい原材料、表示の読み方、受診の目安を整理します。

結論:原因の特定は自己判断せず、医療機関で

先に結論をお伝えします。

チョコレートを食べて体に異変が出たら、次の順で考えてください。

1つめ。重い症状があれば、すぐに救急。

呼吸が苦しい、ぜーぜーする、唇やまぶた、のどが腫れる、ぐったりする、意識がおかしい。こうした症状は、アナフィラキシーの可能性があります。迷わず119番してください。

2つめ。症状が軽くても、医療機関で原因を調べる。

じんましん、口のかゆみ、腹痛などが出た場合は、アレルギー科や皮膚科、かかりつけ医に相談してください。

3つめ。原因がはっきりするまで、同じ商品は食べない。

食べた商品のパッケージ(原材料表示)を捨てずに取っておくと、診察の助けになります。

「チョコがだめ」と自分で決めつけるより、何が原因かを調べるほうが大切です。原因が乳やナッツなら、それを含まないチョコレートは食べられるかもしれないからです。

Know:カカオそのもののアレルギー

比較的まれとされる

カカオ豆そのものに対するアレルギーは、比較的まれだと考えられています。

ただし、「絶対に起きない」わけではありません。 カカオに対する症状が報告されている例もあります。

表示義務の対象ではない

日本の食品表示では、カカオはアレルギー表示の義務や推奨の対象になっていません。

そのため、カカオ自体について、アレルギーの注意書きが書かれることは一般的ではありません。

Know:原因になりやすい原材料

チョコレートやチョコ菓子によく使われ、アレルギーの原因になりやすいものを整理します。

表示が義務づけられている原材料(特定原材料)

日本では、次の原材料を含む場合、アレルギー表示が義務づけられています。

特定原材料チョコでの使われ方の例
ミルクチョコ、ホワイトチョコ、生チョコ
小麦ビスケット、ウエハースと組み合わせた菓子
焼き菓子と組み合わせた商品
落花生(ピーナッツ)ピーナッツ入り、ピーナッツバター系
くるみナッツ入りチョコ
そば一般的には少ない
えび・かに一般的には少ない

くるみは、比較的最近になって表示義務の対象に加わりました。 以前の商品や表示との違いに注意してください。

表示が推奨されている原材料

表示が義務ではなく推奨されている原材料もあります。

チョコレートに関係しそうなものとして、アーモンド、カシューナッツ、大豆、ごまなどがあります。

推奨なので、表示されていない場合もあります。 気になる場合は、メーカーに問い合わせてください。

チョコで特に注意したいもの

乳。 ミルクチョコやホワイトチョコには、ほぼ必ず含まれます。ビターや高カカオでも、乳成分が入っている商品があります。

ナッツ類。 アーモンド、ヘーゼルナッツ、くるみ、マカダミアナッツなど、チョコとの組み合わせは非常に多いです。

大豆。 乳化剤の「大豆レシチン」として使われていることがあります。

Know:共通設備の注意書き

表示の意味

パッケージに、次のような注意書きを見かけることがあります。

「本品製造工場では、〇〇を含む製品を生産しています」
「本製品の製造ラインでは、〇〇を使用しています」

これは、その原材料を使っていないが、同じ工場やラインで扱っているため、微量が混入する可能性があるという意味です。

どう判断するか

アレルギーの程度によって、判断が変わります。

ごく微量でも重い症状が出る方は、この注意書きがある商品を避ける必要があるかもしれません。

どこまで避けるべきかは、主治医と相談して決めてください。

Know:そのほかに考えられること

金属アレルギーとの関係

カカオには、ニッケルが比較的多く含まれるとされています。

ニッケルに対する金属アレルギーがある方の中には、ニッケルを多く含む食品で皮膚の症状が悪化することがあると指摘されています。

心当たりがある方は、皮膚科で相談してみてください。

口腔アレルギー症候群

特定の果物や野菜、ナッツを食べたときに、口の中やのどがかゆくなる症状です。

花粉症と関係していることがあります。

チョコレートに含まれるナッツやドライフルーツが、原因になっている可能性もあります。

アレルギーではない反応

アレルギーとは別に、次のような反応が起きることもあります。

カフェインやテオブロミンによる動悸、頭痛。
脂質が多いことによる胃のもたれ、腹痛。
糖アルコール(甘味料)によるおなかのゆるさ。

症状だけで、アレルギーかどうかを自分で判断するのは難しいと思います。医療機関で相談してください。

Do:症状が出たときの対応

すぐに救急車を呼ぶべき症状

次のような症状があれば、迷わず119番してください。

  • 呼吸が苦しい、ぜーぜー・ひゅーひゅーする
  • 唇、まぶた、舌、のどが腫れる
  • 声がかすれる、飲み込みにくい
  • 全身にじんましんが広がり、ぐったりしている
  • 顔色が悪い、意識がぼんやりする
  • 繰り返し吐く、強い腹痛が続く

複数の症状が同時に出ている場合は、特に注意が必要です。

エピペン(アドレナリン自己注射薬)を処方されている方は、指示どおりに使い、救急車を呼んでください。

軽い症状の場合

口のまわりのかゆみ、部分的なじんましん、軽い腹痛などの場合。

  • 食べるのをやめてください
  • 口をすすいでください
  • 症状が悪化しないか、しばらく様子を見てください
  • 悪化するようなら、すぐに受診または救急
  • 落ち着いても、後日、医療機関で相談してください

受診するときに伝えること

  • 食べた商品名(パッケージがあれば持参)
  • 食べた量
  • 食べてから症状が出るまでの時間
  • どんな症状が出たか(写真があると役立ちます)
  • これまでにアレルギーと言われたことがあるか
  • 食べる前後に運動や入浴をしたか、薬を飲んだか

Do:アレルギーがある方の選び方

原材料表示を毎回確認する

同じ商品でも、リニューアルで原材料が変わることがあります。

「前に食べて大丈夫だったから」と安心せず、毎回確認してください。

注意書きも読む

共通設備の注意書きまで確認してください。

分からないときは問い合わせる

表示だけでは判断できない場合は、メーカーのお客様窓口に問い合わせるのが確実です。

乳アレルギーの方

ビターや高カカオでも、乳成分を含む商品があります。

原材料に「全粉乳」「脱脂粉乳」「乳糖」「バターオイル」などがないか確認してください。乳を使っていない商品もあります。

ナッツアレルギーの方

ナッツを使っていない板チョコでも、共通設備の注意書きがあることが多いです。

どこまで避けるかは、主治医と相談してください。

贈り物をするとき

相手にアレルギーがないか、事前に確認してください。

分からない場合は、原材料表示がはっきりした市販品を選ぶほうが安全です。手作りの場合は、使った材料をすべて書き添えてください。

私が気をつけるようになったこと

実体験を書きます。

私自身は、チョコレートでアレルギー症状が出たことはありません。

ただ、知人の子どもがナッツアレルギーで、一緒に食事をする機会がありました。そのとき、何気なく持っていった高カカオチョコレートを渡そうとして、止められたのです。

「ナッツは入っていないよ」と言ったのですが、知人がパッケージを見ると、「本品製造工場ではアーモンドを含む製品を生産しています」と書かれていました。

私は、その注意書きを読んだことがありませんでした。

知人によると、その子は微量でも症状が出るため、共通設備の商品も避けるよう主治医に言われているとのことでした。

このとき、アレルギーのある方にとって、原材料表示の外にある一文がどれほど大切かを知りました。

以来、人にチョコレートを渡すときは、必ず相手にアレルギーの有無を聞き、パッケージの注意書きまで読むようにしています。

「たぶん大丈夫」は、アレルギーの世界では通用しない。そう学んだ出来事でした。

あわせて読みたい関連記事

この記事で参照した情報について

アレルギー表示の対象となる原材料(特定原材料・推奨品目)については、消費者庁が定める食品表示基準に基づく情報をもとに整理しています。対象品目は見直されることがあります。最新の情報は消費者庁の公表資料をご確認ください。

カカオそのもののアレルギーが比較的まれであること、ニッケルとの関係、口腔アレルギー症候群については、一般に知られている知見をもとに記載しています。

救急を考える症状は、一般的な目安として記載したものです。

なお、この記事はアレルギーに関する一般的な情報であり、診断や治療を目的としたものではありません。アレルギーの診断、食べてよいものの判断は、必ず医師にご相談ください。 アレルギーのある方は、主治医の指示に従ってください。

よくある質問

Q. チョコレートアレルギーはありますか?

カカオそのもののアレルギーは比較的まれとされていますが、起きないわけではありません。チョコで症状が出る場合は、乳やナッツなど他の原材料が原因のことが多いと考えられています。

Q. どんな原材料が原因になりやすいですか?

乳、ナッツ類(アーモンド、くるみ、ヘーゼルナッツなど)、落花生、大豆、小麦、卵などです。

Q. 「本品製造工場では〇〇を含む製品を生産しています」とはどういう意味ですか?

その原材料を使っていないが、同じ工場やラインで扱っているため、微量が混入する可能性があるという意味です。避けるべきかは主治医と相談してください。

Q. 高カカオチョコなら乳は入っていませんか?

商品によります。高カカオでも乳成分を含むものがあります。原材料表示を確認してください。

Q. どんな症状なら救急車を呼ぶべきですか?

呼吸が苦しい、唇やのどが腫れる、ぐったりする、意識がおかしいといった症状は、すぐに119番してください。

Q. 軽いじんましんが出ました。

食べるのをやめ、様子を見てください。悪化すればすぐ受診してください。落ち着いても、後日医療機関で原因を相談することをおすすめします。

Q. 金属アレルギーとチョコは関係ありますか?

カカオにはニッケルが比較的多く含まれるとされ、ニッケルアレルギーの方で皮膚症状が悪化することがあると指摘されています。皮膚科で相談してください。

Q. 受診するとき何を持っていけばいいですか?

食べた商品のパッケージ、症状の写真があると役立ちます。食べた量、症状が出るまでの時間も伝えてください。

まとめ

チョコレートとアレルギーについて整理します。

カカオそのもののアレルギーは、比較的まれとされています。 チョコレートで症状が出た場合は、乳、ナッツ類、落花生、大豆、小麦、卵など、ほかの原材料が原因のことが多いと考えられています。

高カカオやビターでも、乳成分を含む商品があります。 原材料表示を毎回確認してください。

「本品製造工場では〇〇を含む製品を生産しています」という注意書きも大切です。私はこの一文を読んだことがなく、ナッツアレルギーの子どもに渡しかけて止められた経験があります。

呼吸が苦しい、唇やのどが腫れる、ぐったりする。 こうした症状は命に関わることがあります。迷わず119番してください。

症状が軽くても、原因の特定は医療機関で。 パッケージを捨てずに持っていくと、診察の助けになります。

「チョコがだめ」と自分で決めつけるより、何が原因かを調べる。それが、安全に食べられるものを見つけるいちばんの近道です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次