カカオの食物繊維はどれくらい?チョコ・ココアの含有量を比較

カカオの食物繊維
目次

この記事の要約

カカオには、食物繊維が意外に多く含まれています。

純ココアパウダーは100gあたり約24g。 これは、ごぼうの4倍以上にあたる数字です。

高カカオチョコレートは100gあたり約10g前後。 ミルクチョコレートの2〜3倍です。

ただし、ここにも注意点があります。100gあたりの数字は、実際に食べる量とは違います。

高カカオチョコレートを1日5枚(25g)食べても、食物繊維は約2.5g。1日の目標量に対しては、1割程度です。

カカオだけで食物繊維をまかなうのは、現実的ではありません。 野菜、穀物、豆、海藻などを基本にして、カカオは「上乗せの一つ」と考えるのがよいと思います。

この記事では、含有量の比較と、効率の良いとり方を整理します。

結論:効率なら純ココア。ただし主役は食事

先に結論をお伝えします。

カカオから食物繊維をとるなら、純ココアのほうが効率的です。

1回分食物繊維の目安エネルギーの目安
純ココア小さじ2(5g)約1.2g約20kcal
高カカオ5枚(25g)約2.5g約140kcal

同じ1gの食物繊維をとるのに、ココアはエネルギーが少なくて済みます。

ただし、1回でとれる量には限りがあります。

1日の食物繊維の目標量は、成人でおおむね18〜22g以上とされています。高カカオ5枚では1割ほど、純ココア1杯でも1割に届きません。

だから私は、こう考えています。

食物繊維の主役は、あくまで毎日の食事。 カカオは、間食や飲み物を置き換えるときに「ついでに少し足せる」もの、という位置づけです。

Know:食物繊維とは

体で消化されにくい成分

食物繊維は、人の消化酵素では分解されにくい成分の総称です。

おなかの調子を整える働きが知られており、日本人は不足しがちな栄養素とされています。

2つの種類

水溶性食物繊維。 水に溶ける性質があります。海藻、果物、大麦などに多く含まれます。

不溶性食物繊維。 水に溶けにくい性質があります。穀物、豆、野菜、きのこなどに多く含まれます。

カカオの食物繊維は、不溶性が中心とされています。

1日の目標量

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の目標量は次のようになっています。

年齢男性女性
18〜64歳21g以上18g以上
65歳以上20g以上17g以上

実際の日本人の摂取量は、この目標に届いていないことが多いと言われています。

Know:カカオ製品の含有量

100gあたりで比べる

食品食物繊維(100gあたり)
純ココアパウダー約24g
高カカオ(86%以上)約12〜14g
高カカオ(72%前後)約10g
ミルクチョコレート約4g
ホワイトチョコレート約0.6g
調整ココア(ミルクココア)約5g

※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」および各メーカーの公表値をもとにした目安です。

カカオ分が高いほど、食物繊維は増えます。

食物繊維は、カカオマスの固形分に含まれるからです。

ホワイトチョコレートには、ほとんど含まれません。 カカオマスを使わず、カカオバター(脂肪分)だけを使うためです。

純ココアがもっとも多いのは、カカオバターを絞ったあとの固形分を粉にしたものだからです。

実際にとる量で比べる

1回分食物繊維の目安1日の目標(女性18g)に対する割合
高カカオ(72%)3枚・15g約1.5g約8%
高カカオ(72%)5枚・25g約2.5g約14%
高カカオ(86%)5枚・25g約3g約17%
ミルク板チョコ1枚・50g約2g約11%
純ココア小さじ2・5g約1.2g約7%

意外に思われるかもしれませんが、ミルク板チョコ1枚でも2g程度はとれます。

ただし、その場合は糖質約26g、エネルギー約275kcalもついてきます。

Compare:ほかの食品との比較

「カカオは食物繊維が多い」と言われますが、ほかの食品と比べるとどうでしょうか。

100gあたりで比べる

食品食物繊維(100gあたり)
純ココアパウダー約24g
切り干し大根(乾)約21g
高カカオ(72%)約10g
おから(生)約11g
ごぼう(ゆで)約6g
納豆約7g
オートミール約9g
玄米ごはん約1.4g
ブロッコリー(ゆで)約4g

100gあたりで見ると、カカオ製品はかなり上位です。

実際にとる量で比べる

1回分食物繊維の目安エネルギーの目安
納豆1パック(45g)約3g約90kcal
ごぼう(ゆで)50g約3g約25kcal
オートミール30g約3g約110kcal
ブロッコリー(ゆで)80g約3g約25kcal
高カカオ5枚(25g)約2.5g約140kcal
純ココア5g約1.2g約20kcal

実際に食べる量で比べると、野菜や豆のほうがエネルギーが少なく、効率よくとれます。

高カカオチョコレートは、同じ量の食物繊維をとるのにエネルギーが多めになります。脂質が多いためです。

ここから言えること

食物繊維をとるために、チョコレートを増やすのはおすすめできません。

エネルギーと脂質が増えすぎます。

一方、どうせ間食を食べるなら、高カカオを選ぶと食物繊維も少しとれる。 この考え方なら、合理的です。

Do:効率よくとるには

間食を置き換える

ポテトチップスやビスケットを、高カカオチョコレートに置き換える。

食物繊維が少し増えます。

食べる量を増やさずに、中身を変える。これがいちばん無理のない方法です。

飲み物に純ココアを使う

甘い缶飲料を、純ココアを溶かした牛乳や豆乳に置き換える。

小さじ2杯で約1.2gの食物繊維がとれます。甘さは、はちみつを少し足すなどで調整してください。

オートミールやヨーグルトと組み合わせる

オートミールに純ココアを混ぜる、刻んだ高カカオをのせる。

オートミール自体にも食物繊維が多いので、組み合わせると朝食で数gとれます。

カカオニブを使う

カカオ豆を砕いたカカオニブは、砂糖を含まず、食物繊維も多めです。

ヨーグルトやサラダにふりかけて使えます。苦味は強いので、少量から試してください。

基本は食事から

繰り返しになりますが、食物繊維の主役は毎日の食事です。

主食を玄米や雑穀に変える、野菜や海藻、きのこ、豆を増やす。こちらのほうが、ずっと多くとれます。

Know:とりすぎと注意点

急に増やすとおなかが張ることがある

食物繊維を急に大量にとると、おなかが張ったり、ゆるくなったりすることがあります。

少しずつ増やしていくのが基本です。

水分もとる

不溶性食物繊維は、水分を吸ってふくらみます。

水分が足りないと、かえっておなかの調子を崩すことがあります。

高カカオを食べすぎない

食物繊維のために高カカオを増やすと、脂質、エネルギー、カフェイン、テオブロミンも一緒に増えます。

1日3〜5枚を目安にしてください。

鉄の吸収を気にする方

カカオに含まれるポリフェノールは、鉄の吸収をじゃまする可能性が指摘されています。

鉄分を意識している方は、食事の直後を避けて、間食として食べてください。

体調に不安がある方

おなかの不調が続く場合は、食べ物で解決しようとせず、医療機関に相談してください。

私が数字を見て考えを変えたこと

実体験を書きます。

私は以前、「カカオは食物繊維が多いから、おなかの調子のために高カカオを食べよう」と考えていました。

100gあたり約10gという数字を見て、かなり多いと感じたのです。

そこで、いつもより多めに、1日10枚ほど食べていた時期がありました。

しかし、実際に計算してみて驚きました。

10枚(50g)で食物繊維は約5g。一方、エネルギーは約280kcal、脂質は約20gです。

同じ5gの食物繊維なら、納豆とごぼうで、エネルギーはその半分以下でとれます。

食物繊維のためにチョコを増やすのは、効率が悪いと気づきました。

その後、考え方を変えました。

食物繊維は食事でとる。高カカオは、どうせ食べる間食の置き換えとして、1日3〜5枚。

さらに、朝の飲み物を甘いカフェオレから、純ココアを溶かした豆乳に変えました。これで、エネルギーをほとんど増やさずに、少し食物繊維を足せています。

100gあたりの数字は、判断を誤らせることがある。 実際に食べる量で計算することの大切さを、ここでも実感しました。

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この記事で参照した情報について

食物繊維の含有量は、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」および各メーカーの公表値をもとにした目安です。商品によって差があります。

食物繊維の目標量は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に基づいています。

カカオの食物繊維が不溶性中心であること、ポリフェノールと鉄の吸収の関係については、一般に知られている知見をもとに整理しています。

なお、この記事は栄養情報の解説であり、特定の健康効果を保証するものではありません。おなかの不調が続く場合は、医療機関にご相談ください。 持病のある方や食事制限を受けている方は、医師や管理栄養士の指示に従ってください。

よくある質問

Q. カカオには食物繊維がどれくらい含まれていますか?

純ココアパウダーで100gあたり約24g、高カカオ(72%前後)で約10g、ミルクチョコレートで約4gが目安です。

Q. 高カカオ5枚で食物繊維はどれくらいとれますか?

約2.5gです。女性の1日の目標量(18g以上)の約14%にあたります。

Q. チョコとココア、どちらが効率的ですか?

純ココアです。少ないエネルギーで食物繊維がとれます。高カカオチョコは脂質が多いため、エネルギーが多めになります。

Q. 食物繊維のためにチョコを増やしてもいいですか?

おすすめしません。脂質、エネルギー、カフェインなども一緒に増えます。食物繊維は食事から、チョコは間食の置き換えとして考えてください。

Q. ホワイトチョコにも食物繊維はありますか?

ほとんどありません。食物繊維はカカオマスの固形分に含まれ、ホワイトチョコはカカオマスを使わないためです。

Q. カカオの食物繊維はどんな種類ですか?

不溶性食物繊維が中心とされています。

Q. とりすぎるとどうなりますか?

急に増やすと、おなかが張ったりゆるくなったりすることがあります。少しずつ増やし、水分もとってください。

Q. カカオニブはどうですか?

砂糖を含まず食物繊維も多めです。ヨーグルトやサラダにふりかけて使えますが、苦味が強いので少量から試してください。

まとめ

カカオの食物繊維について整理します。

100gあたりで見ると、カカオ製品は食物繊維が多い食品です。 純ココアは約24g、高カカオは約10g、ミルクチョコは約4gです。

ただし、実際に食べる量では話が変わります。 高カカオ5枚で約2.5g。1日の目標量の1割程度です。

同じ量の食物繊維をとるなら、野菜や豆のほうがエネルギーは少なくて済みます。

私は食物繊維のために高カカオを1日10枚食べていた時期がありましたが、計算すると効率がとても悪いと分かりました。

効率を求めるなら、チョコより純ココアです。小さじ2杯で約1.2g、エネルギーは約20kcalです。

そして、いちばん大切なのは、食物繊維の主役は毎日の食事だということです。

高カカオチョコレートは、どうせ食べる間食の置き換えとして1日3〜5枚。 この位置づけなら、無理なく、ついでに食物繊維も少し足せます。

急に増やしすぎないこと、水分もとること。この2つにも気をつけてください。

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